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ヘルメットを新調した: SHOEI NEOTEC II システムヘルメットは賛否両論だがメガネ愛用者にはオススメ

SR400号に乗り始めた時、ヘルメットはARAI RAPIDE-NEOを使っていた。選んだ理由はカッコイイからだ。これにプロシェードシステムという外付けのスモークバイザーを着けていた。早朝や夕方の直射日光を避けるのと、トンネルに入った時にバイザーを外せるようにだ。見た目が気に入っていたが、ショップでサイズ合わせして頂いたにも関わらず少し左右がきつくてかぶり心地が良くないのと、プロシェードのスモークバイザーを使った時の視界が少しぼやけるのが気になっていて、2年前のお遍路ツーリングの前にSHOEI HORNET ADVに変えた。視界の広さ(アドベンチャー系ヘルメットは下方の視界が広い)、少し頭を下げると帽子のつばのようなバイザーで直射日光を避けられる、なにより頭への馴染の良さが気に入って、それ以降ずっと使っていた。

そのHORNET ADVも2万kmぐらい使っていて、各所に傷や汚れも気になり始めた。ショップに聞けば2万kmはかなり使っている方だとのこと。新しいヘルメットを買って欲しいセールストークかもしれないけど。それ以上に、カブ110号用に買ったジェットヘルメットSHOEI J・Oの使い勝手の良さを知ってしまって、フルフェイスと同じHORNET ADVを使うのが億劫になってきた。

SHOEI J・Oはジェットヘルメットなので、メガネをかけたままヘルメットを脱着できる。これが非常に便利で、今までのヘルメット脱着の面倒さは何だったのか?と驚きと共に見識を深めた。

メガネをかけている人がフルフェイスのヘルメットをかぶるには、メガネを外してバイクのメガネが落ちない場所(シート上など)に置いて、ヘルメットをかぶって、再びメガネをかけて(ヘルメットの開口部からメガネを差し込む感じで)、顎ひもを締める。

外す時は逆で、顎ひもを外して、メガネを外してバイクのメガネが落ちない場所に置いて、ヘルメットを外して、ヘルメットをホルダー等にひっかけてから、メガネをかける。

この「メガネが落ちない場所にメガネを置く」というのが面倒臭い。バイクはサイドスタンドで立ててあることが多いので、バイクのシートは斜めになっている。滑りの良いシートだとメガネを置くと滑り落ちるので気を遣う。J・Oだとメガネをかけたままヘルメットを脱着できる。もう、知らなかった頃には戻れない。

とはいえ、J・Oで高速を走るとか、北海道ツーリングに行くのはちょっとイヤ。安心感が無いし、風も強く当たる。雨が降ったらフルフェイスが安心だし、北海道は虫も多い(毎日シールドを掃除していた)。

HORNETも2万km走ったことだし、ここはヘルメットを新調することにした。丈夫なジェットヘルメットか賛否両論のシステムヘルメット、選択肢は二つに絞った。メーカーはKABUTOも試した(ARAIはシステムヘルメットは無い)が頭に馴染そうもないのでSHOEIに絞った。北海道の虫対策も考えて今回はシステムヘルメット、SHOEI NEOTEC IIにした。色は黒。

システムヘルメットは賛否両論らしく、強度はフルフェイスに及ばず(本当?)フルフェイスより重たく大きい、などネガティブ要素が多いらしい。しかし思うにメガネ利用者からすると前述のフルフェイスヘルメットの面倒臭さを考えたら、システムヘルメットはポジティブ要素の方が多いとは思う。

SHOEI NEOTEC IIの全景。普通のフルフェイスと比べると少し大きいかも。手に持った感じは、HORNET ADVよりほんの少し重たいかも?誤差レベルかと。重さはLサイズで、NEOTEC IIは1,720g、HORNET ADVは1,532g(Lサイズ)と200gほど重たい。サイズはLサイズで横幅が271mmと273[mm]、前後が375[mm]と380[mm]、高さが 261[mm]と291[mm]と、少し小さい(意外だ)。HORNETは大柄なのかもね。 

フェイスカバー(と呼ぶらしい)を上げた状態。付属品のチンカバー(顎下)を付けている。こう見るとジェットヘルメットにフェイスカバーを追加している仕組みが良く分かる。

かなり特徴的だと思うのが下側のチンガードとノイズアイソレーターと呼ばれる顎ひも部分のカバー。かなり覆われていて、後述するが外音を遮断してHORNET ADVより静かになっている。そして顎ひもはDリング式ではなくマイクロラチェット式で慣れると簡単。Dリング式の余った顎ひもをボタンで留める作業が無い。マイクロラチェット式は賛否両論ですが私は気に入りました。便利だ。

バイザーの形状が凝っていて、上側に回り込むような形状になっている。効果は不明ですが、密閉性が上がっているのかも。

以前はPINLOCKという名称でしたが、最近はSHOEI DRYLENSEと呼ぶらしい。寒い季節だけではなく雨や霧の時には効果は絶大なので必ずつけた方が良い。

かなり大型のベンチレーションの吸気口が上部に一つ、顎部分に小さ目のが一つ付いている。HORNET ADVより涼しい。

写真は撮り忘れたが内臓式のサンバイザーが付いている。これも賛否両論で、サンバイザーを内蔵するとヘルメットが大型になって嫌だという人も多い。気持ちは分かるがサンバイザーは便利だ。

実際にNEOTEC IIをかぶってみる。ヘルメットの脱着はフェイスカバーを上げた状態で行う(マニュアルに記載がある)。メガネをかけた状態で脱着できるのはとても便利だ。フェイスカバーを上げた状態では走行は不可らしい。実際に走り出した時に気が付いてフェイスカバーを下げたことがある。ヘルメットをかぶった状態で飲み物が飲めるのも便利だ。ヘルメット脱着するのが面倒で夏場に飲み物を飲まなくなるのは生命の危険があるので、飲み物を取る機会が増えるのはありがたい。

実際に走りだすとHORNET ADVと比べて重いことは気にならない。誤差範囲なんだろうか。それ以上にHORNET ADVに付いている帽子のつばによる空気抵抗が無くなったことに気が付く。特に高速道路を走っていると気が付く。HORNET ADVのつばは良く出来ていて空気抵抗を発生させないようになっているが、それでも空気抵抗があったのだな。長い間使っていたので慣れてしまっていたのだな。NEOTEC IIに変えると重さより空気抵抗の無さで軽い感じがする(重くなっているのだけど)。加えて静かになった。風切り音が減った。つば等の風切り音が減ったのか、下部分の遮音が効いているか、とにかく静かになったな。サンバイザーの効果も大きい。今までは直射日光は頭を下げて避けてきたが、サンバイザーで眩しさが減って楽になった。サンバイザーを上げると眩しさでシンドイ感じだ。

NEOTEC IIを買ってから、北海道ツーリングには使い慣れたHORNET ADVにしようかと思っていたが、NEOTEC IIの便利さが手放せなくなってしまった。

バイク乗りでメガネを使っている人はいると思うので、ぜひ一度システムヘルメットを試してみて欲しい。賛否両論だけど自分で使ってみて自分で判断したほうが良いと思います。システムヘルメットはメガネ愛用者にはオススメです。