文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

お遍路: 7日目

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昨夜はゴルゴ13を読もうとして気絶するように寝てしまった。気絶する前に目覚ましは設定していたようで、予定通りの時間に起床した。昨夜のうちにワイフと家族にお土産を買って宅急便で送った。朝の時間に荷物を整理して使わなかった物と洗濯物も宅急便で送ってしまった。使わなかった物はシェーバーの充電器(1週間以上充電不要)、モバイルバッテリー(普段から使ってない)、折りたたみ傘(良く考えると使うシーンが思い浮かばない)、バイクのチェーンロック(どのホテルも防犯対策はされていた)などなど。

荷物整理していたら出発時間が遅れて、昨夜の予定だと足摺岬に7時到着のはずが、7時少し前出発となった(後になって出発が遅れたことを後悔する)。

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四万十から足摺岬に向けて、ツーリングマップルでもオススメのルートを走る。海岸線の快走路を朝日を浴びて走るのは最高に楽しい。通勤とは逆方向なのでクルマも少ない。海岸線の緩いワインディングを制限速度も50kmだし良い感じでバイクが走る。8時頃に足摺岬に到着。直ぐ側の第38番の金剛福寺に参拝する。既に数組の参拝者が来ている。皆さん熱心で、かつ足早に次の寺に移動していく。そんなに焦らなくても良いのにねえ。せっかくなので足摺岬を観光。ジョン万次郎の銅像が立っている。高知は銅像が多いような気がする。幕末の志士が多いからだろうか。展望台からは足摺岬灯台が見える。ここが四国の最南端。いい眺めだ。

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次の第39番の延光寺まで50km以上を走らなければならない。そろそろガソリンがやばいので通り沿いで給油する。スタンドの路面が右側に傾いていて、サイドスタンドが立ち気味のSR400は不安定になる。セルフじゃないスタンドだったので降りずに給油してもらい、足で蹴って平らなところまで移動してキックで始動。最近はバイクを止める場所の傾きに敏感だ。

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延光寺には10時に到着。時間がかかったのは、海岸線を走ったから。最短ルートは四万十に戻るのだがつまらないので、海岸線を走ってみた。道幅の広い西伊豆の海岸線みたいな雰囲気で良い感じだ。結局70km以上走って到着。時々見かける参拝者にご挨拶しながら参拝を済ます。眼病に霊験があると言われる眼洗いの井戸というのがあるが、ちょっと怖いので試さず去る。

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第40番の観自在寺から愛媛県に入り、30kmと少し距離があるが高速道路があるので30分少しで到着する。駐車場で支度していると空気がひんやりしてきて、嫌な感じの黒雲が移動してきた。雨が振りそうなので、ヘルメットは内部が濡れないようにミラーにかけて、グローブも濡れないようにしておいた。エアバッグだけは仕方ない。本堂に参拝しているときにポツポツと雨が降ってきて、太子堂に移動したときにスコールのように激しい雨になった。

f:id:ydf:20211104115711j:plain少し小止みになったときに本堂に戻って住職に断って雨宿りさせてもらう。雲の動きが速いのでスグに止みそう。雨雲レーダーで見ても10分後には止むと出ている。本堂のベンチでぼーっとしていたら雨が止んだ。住職に例を言ってバイクに戻る。既に青空に戻っている。本当にスコールだな。シートやハンドル、ヘルメットとエアバッグから水滴を拭って、Globe Trotterの水滴も落とす。少し湿っているが気にせず出発。

次の第41番の龍光寺まで50kmと離れている。R56をひたすら北上する。時折、徒歩の参拝者を見かけるが、1日で50km歩くのは難しいので、途中で一泊するのだろうか。仕事とか生活とかどうなっているのだろうか。

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第41の龍光寺、第42番の仏木寺、第43番の明石寺はとても近い。その先の第44番の大寶寺まで87kmと遠い。今回のお遍路は第43番も明石寺まで行ければ大成功だ。

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龍光寺に14時前に到着。参拝を済ませて仏木寺に移動して、最後の明石寺へ到着。また空気が冷たい感じになってきたので、雨に備えてヘルメットが濡れないようにしておく。案の定、参拝途中で激しいスコールになる。少し雨宿りして雨脚が弱まるのを待って、今回の最後の納経帳に御朱印を頂く。その頃には雨が止んで青空に戻っている。良い感じにお遍路完了という感じだ。

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15時半過ぎに今日の宿泊先である徳島グランヴィリオホテルに移動開始。距離は300kmぐらいあるが、ほとんど高速道路なので我慢していれば19時半には到着予定だ。

高速に入って松山経由で徳島道に入って、徳島まで直行。気になるのは「徳島道は工事のため夜間通行止め」の情報。時間が良くわかってないが「夜間」なので午前0時だろうと勝手に考えていたが、ちょっと心配になってPAで調べると、なんと19時から通行止めとな。徳島の夜間は19時なのか。平日とはいえ通勤や生活に困るのではないか。というか私が困る。高松道へ迂回して板野ICから一般道に行くか、通行止めになる土成ICで降りて一般道に行くか。一般道の距離は板野ICのほうが近い。徳島の通勤渋滞を考えると一般道が短いほうが安全と判断して、高松道に迂回することにして再出発する。

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しかし、走り出すと日が陰っていて寒くなってきた。すぐ次のPAに止まってGlobe Trotterからレインウェアを出して上下着込む。空いたスペースにお遍路バッグを詰め込んで再出発。これが成功で走り出して直ぐに雨が降り出した。これもスコールっぽい振り方で激しく降ってスグに止む。これが2回ぐらいあった。着込んでいるので寒くは無いが、路面が濡れた高速道路をはしるのは楽しくない。しかも周囲のクルマはバンバン飛ばしまくる。かなりイカレタ感じだ。そのうち日が落ちて真っ暗に。。。照明が無いんだなあ。少しペースダウンして気を使いながら走る。さらにガソリン警告灯も点灯したりして良いこと無い。既に20時近くてお腹も減ったのでSAに止まってお腹もガソリンも満たすことに。先に食事をとおもって行くと既にオーダーストップ。隣接するすき家は営業中だったので牛丼を頂く。食べてる途中でSAの土産物屋やレストランのシャッターが閉まる。おいおい早いねえ。食べ終わってガソリンスタンドを見ると閉店している。おいおいおい。。。予定を変更して最寄りのICで一度降りてスタンド探して満タンにして再び高速に戻る。板野ICまでは20KMぐらい。モンベルのレインウエアは優秀だな。雨も気にならないし、当然風も防いで寒さも感じない。高かったけど良いものだ。

板野ICで降りてホテルを目指す。思ったよりあっさりとホテルに到着。9時半になってしまった。走行距離は450km。結構走ったな。その割に疲れてないのは、参拝が良い休憩になっているのだと思う。

フロントの女性にバイク置場を尋ねると、ものすごくぶっきらぼうに対応されたので、アレレ?と思ったが気を取り直してバイクを移動させる。自走式立体駐車場の2階に広いバイクスペースがあって、雨風の心配は無さそう。なかなか良い施設だ。フロントに戻りチェックインを済ます。先程のぶっきらぼうな女性は、そういう目の表情なんだな。悪気は無さそう。そうだと分かるとても味わい深いタイプかも。第一印象の悪さを克服する努力は必要だ。

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徳島グランヴィリオホテルは結婚式場など備えたシティホテ。作りは古いようで、たぶんなんどか資本が変更になっている様子。いぜんはルートインだったようで、その前はプリンスっぽい作りだ。通りの向かいの別館に渡り廊下があって、別館1階にコンビニもあって非常に便利だ。

明日はフェリーに乗るだけ。フェリー乗り場は近いので、時間までホテルでのんびりと過ごす。