文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

巨大クレーン

自宅近くの工事現場に巨大なクレーン車が2台もやってきた。「日本に数台しかない巨大クレーンだ」と工事現場監督が説明会していた。その表情は少し誇らしげであり、少年の笑顔であった。その笑顔の意味が私にも分かった!

このクレーンは腕の前半分の方が、肩の付け根部分よりも太い。そしてその太い部分のカラーが白なのだ。そう!ガンダムの腕みたいなのだ!その大きさといい、力強さといい、カッチョイイ!しかも台車の部分がガンダム第一話「ガンダム大地に立つ!」で出てくる、ガンダムが寝た状態で載っているトレーラーみたいなんだなあ(腕が赤ければイデオンだ)。

現場監督の人は同い年くらいだと思うので、あの巨大クレーンにガンダム魂を感じたに違いない。私も、この巨大クレーンを見上げていると不思議と笑顔になってしまう。

ただ、私の人格の根底にあるのは、幼少の頃に衝撃を受けた「マジンガーZ」であり、さらに言えば、「マジンガーZ」TV放映のエンディング曲とそのバックに流れる映像が、私の人格形成に与えた影響は計り知れない。

そのエンデイング曲の歌詞「強いんだ!大きいんだ!」にあるように、強くて大きい物はカッコイイと刷り込まれている。なので巨大クレーンや巨大建造物は素直にカッコイイ!スゲエ!と反応してしまうのでした。

さらにさらに言えば、マジンガーZエンディング曲のバックに流れる映像は、マジンガーZの透視図であり、当時私は『これがマジンガーZの設計図だ!これを覚えればマジンガーZが作れる!』と本気で信じており、毎週TVを見ながら少しずつ書き写しておりました。放送が終わる頃には暗記してスラスラと描けるようになりました。そしてメカメカした物を見ると「スゲエ!スゲエ!」と脊髄反射してしまう子供になってしまったのでした。

この巨大クレーンを見ていると、ガンダムや幼い頃の記憶がよみがえり、不思議と笑顔になるのでした。