PENTAXがモノクロ専用のデジカメを発売する。なかなかの英断だと思う。
デジカメはセンサーの手前にRGBのカラーフィルタを置いて最低3画素で一つの色を再現する。なのでセンサーの解像度のよりも出てくるカラー画像の解像度が低い。これは原理的に仕方ない。これを解消しようとしたのがSIGMA社のFOVEONセンサー。フルサイズは無いけど独自のポジションを獲得している。
これがモノクロ専用デジカメになると際のカラーフィルタが不要になり、センサーの解像度そのままの画像が出てくる。フィルタを通らないので明るさ再現にも良いことばかり。もちろん色は再現できませんが。モノクロ専用デジカメはPENTAXが最初ではなく、LEICAから既に発売されている。最近第4世代のモノクロームが発表になった。
LEICAのモノクローム機は138万円なので素人が買える値段ではないが、PENTAXは33万円なので、なんとなく安く感じてくるのが恐ろしい。ちなみにスーパーカブ110も33万円ぐらいで買える。PENTAXのモノクロ機はK-3がベースなのでかなり大型。モノクロ写真はスナップが良いと思うので大型のカメラは今一つ。PENTAXはRICOH傘下なので、RICOH GRシリーズでモノクロ機を作れば良いのにと思ってしまう。PENTAXのレンズは。。とか、マウントアダプターでLIECA Mマウントレンズを。。。とか、色々と思うところはあるかもしれない。
しかし、PENTAXの撮影サンプルを見ると、そんな迷いや懸念は全てすっ飛ぶ。今すぐ予約した方が良いのでは?と思えてしまう。素晴らしい画像になっている。
※モノクロ写真好きな人はサンプルを見ない方が良いかも。自分も見なければ良かった。かなり欲しくなった。
PENTAX K-3 Mark III Monochrome / 製品 | RICOH IMAGING
これは良いカメラかと思う。モノクロ写真というと森山大道のようなハイコントラストな写真を思い浮かべて、それなら小型のカメラが良いかなと思ってしまうが、このようなモノクロの階調再現を見せられると、かなり心が揺らぐ。富士フイルムでいえばPRESTOではなくACROSSという感じ。かなり上品な写真に仕上げている。もちろんカメラ本体のセッティングやレンズで変わるのだろうけど、これは良いカメラを作ったと思う。
最近はSimulationでカラー画像からモノクロ画像を生成できるが、やはりセンサー自体が持つ特色というか持ち味みたいな、Somethingがあるのではなかろうか。
このPENTAX K-3 Monochromeの評判次第ではRICOH GRのモノクロ専用機が出るかもしれないなあ。それは即買ってしまいそうだ。怖いねえ。発売されないかなあ。