文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

お遍路: 5日目

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阿南市のホテルは外観はきれいだが、部屋はそれほどでも無かった。ウォシュレットは壊れているし、水とお湯が出る蛇口も壊れているのか、水だけ出すと最初は熱湯が出る。部屋も埃っぽいし、机もなんだか不潔感がある。コインランドリーの床には水溜りがある。部屋の壁も薄く隣からイビキが聞こえてくる。これは次回は無いな。

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荷造りして7時前にチェックアウト。領収書をお願いすると手書きの領収書をくれた。金額が分からないようで、こちらに尋ねてくるし。従業員がジャージ姿なので、お客なのか区別つかないのもシンドいなあ。

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今日は第22番の平等寺から。同じような日程のお遍路の方々を見かけるようになってご挨拶する回数が増える。クルマで回る方が多いようだが、細い道でも大丈夫なんだろうか。

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次の第23番の薬王寺までのナビルートがものすごく細い舗装が全く見えない苔むした道を案内してくれて少し危険を感じた。途中で止めたら滑り落ちそうで写真を取る余裕さえない。四国は立派な幹線道路か危ない舗装林道の2択なのかもな。

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次の第24番の最御崎寺は室戸半島の先端にあって距離は75kmあるが、海沿いのR55は文字通りの快走路で天気もよく暖かく、海を眺めながら、信号もない、路面も良い、交通量も少ない、本当に良い道。天気が荒れたら潮をかぶりそうだが。最御崎寺の手前が室戸半島の先端で中岡慎太郎銅像が立っている。なかなか立派な銅像で、幕末好きなら見ておいて損はない。

 

最御崎寺はその先を左に入ってつづら折りの急坂を登っていく。路面は良いので問題無いけど気を使う。最御崎寺の先にある灯台は道が崩れて行かれないそうだ。もう少し上に展望台があるので行ってみたが、なかなか壮観な眺めなので行く価値はある。

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先程のつづら折りを降りて海岸線を少し行くと第25番の津照寺がある。漁港の近くにあって海運の安全を祈願しているらしい。寺の手前にあるスーパーで食事を出しているので、金目鯛丼を頂く。刺し身はカンパチ、金目鯛はフライだった。美味しいから良いけど。最後にお茶漬けにしてくれる。これまた美味。

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海の近くにある神社仏閣によくあるタイプで小高い丘の上にあるので、当然長い階段を登る。階段にもだいぶ慣れてきたな。息が切れている時間が短くなった。見た感じが龍宮城らしいが、どうみても江ノ島神社だな。第26番の金剛頂寺も名前の通り山の上にあって、細いつづら折りを登らなければならない。徒歩は辛いけどバイクも辛い。エンストしたら死ぬ。こんな急坂でキックできないだろうから。

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それよりも第27番の神峯寺へ続く激坂とつづら折りの組み合わせが一番しんどかった。富士山5合目への椿ラインなんて優しいもんだ。ガードレールも無いし、対向車が来たら死にそうだ。駐車場から寺まで更に激坂で、もう慣れっこになっているな。

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次の第28番の大日寺まで38KMとかなり距離がある。できれば第29番の国分寺まで行っておきたいところだが、時間的に厳しいだろうなあ。高知市内に近いのでクルマも増えているので、焦りは禁物。国分寺は明日の朝一番にすることにした。

大日寺でお参りを済ませて、今日の宿泊地である高知の中心地に近いサウスブリーズホテル高知へ向かう。しかし大渋滞に巻き込まれて時間がかかる。しかも住宅街の渋滞中に少し前が空いたら、後ろから抜かれるという四国らしいアグレッシブなドライビングの洗礼も受ける。四国の渋滞の原因は立派な幹線道路と普通の道の差が大きすぎて、幹線道路に入る道がすべて渋滞、加え幹線道路も渋滞、みたいな複合災害だと思う。

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サウスブリーズホテル高知にはクルマ回しは無いが、ホテル入口前の広いスペースをすべてバイク置場にしてくれている。フロントからよく見えるので、防犯の面でも安心だ。地下駐車場にもバイクをおけるらしい。自分が到着したときに既に5台ほどバイクが止まっていた。朝には更に数台増えていたので、ライダー御用達になりつつあるのかも。

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チェックインしたときに晩ごはんのオススメを聞いたら近所の居酒屋を紹介された。そこは抑えにして、路面電車に乗ってはりまや橋を見に行って、その近くの飲食店を見たけどピンとこないので、オススメ居酒屋に行ってみることに。

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これがなかなか落ち着いた雰囲気で良い感じ。お酒を飲まないことを告げて、料理のオススメを聞くといくつか教えてくれたので、カツオのたたき、ウツボの唐揚げ、じゃこ天、とろろかけご飯、最後の締めにプリンを頂く。どれも美味しくお手頃価格なので良かった。そこの売りは地酒なので申し訳ないことをしたな。

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美味しい料理を食べながら、大学の研究室時代の先輩で高知出身の人がいた事を思い出した。破天荒で大酒飲みで旅行好きで、海外旅行から帰ってきたらコレラに感染していて病院に隔離されて、お見舞いに行ったことがあったな。沖縄料理をごちそうになって、98度の泡盛をなめさせられたなあ。卒業して大企業の研究所に配属になってもスグ退職して、アルバイトしながら世界を転々としているとウワサに聞いた。カナダのスキー場でバイトしてお金をためてニュージーランドに行って、バイトしてお金をためてバイクを買ってニュージーランド一周した、ところまで知っている。今はどうしているのだろうか、國久さん。