文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

どんな音楽が好きなの?に応えにくくなっている

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iPod持っていた。5台ぐらいあっただろうか。かなりお世話になった。

iPodの前にはMP3 Playerを使っていた。これにもかなりお世話になった。国内オーディオメーカーからは発売されておらず、謎のメーカー(たぶん台湾か中国)から発売されており秋葉原で手に入れることが出来た。当時はamazonが無かったと思う。

CDからリッピングしてMP3 Encode+Tag埋め込みする環境はLinuxOSSで作っていた。Gracenoteが無料の時代だったと思う。この環境を仕事場のメンバーにばらまいて、Apache + PHP + PostgreSQLでMP3DBを社内運用していた。これは著作権的にグレーだが、「友人にCDを貸す」のはOKで、かつMP3DBはアカウント管理+Local networkで閉じた(Subnetの外からアクセス出来ない)設定にして「グレーだけど大丈夫」と自己判断していた。このMP3DB運用して大量のMP3ファイルが収集できて、仕事場メンバー全員で共有していた。今で言うストリーミングみたいなテキトーにMP3を再生する機能も付けてたな。このMP3DBは組織変更があって、うるさい上長になったので閉鎖した。1年ぐらい運用しただろうか。

それ以後は自宅でiTunesAmazon MusicGoogle Play Music(現在のYouTube Music)など併用していたが、結局はHDD内のMP3をSuper Tag Editorで管理するだけとなった。MP3ファイルはGoogle Driveに保存しつつ、YouTube Musicのupload機能を活用している。iPod全盛期はこのMP3ファイルの「一部をコピー」して聴いていた。手持ちのMP3ファイルの全てが入る容量を持つiPodやMP3プレイヤーは無かったが、これはこれで画期的だった。Walkman初期型を知る世代だからな。

こうして自分でMP3ファイルを整理して管理していると、自ずとマイ・ミュージック・コレクションが出来上がる。自分の趣味嗜好が分かりやすい。あぁ、やっぱりこういうの好きだな、このジャンルの音楽多いなあ、とか。MP3ファイルは今でも継続して管理している。原始的なフォルダ管理が一番良いような気がしている。

しかし、MP3ファイル再生からSpotifyYouTube Musicの音楽配信になると「マイ・ミュージック・コレクション」を意識しなくなる。もちろんSpotifyのお気に入りは登録するが、コレクション感はあまりない。アーティストの意向で配信停止したり、そもそも配信してなかったり(山下達郎とか)、マイナーアーティストは配信に入ってなかったり(最近増えた。Real FishSpotifyにあって驚いた)、アーティストの全作品が無かったり。その点、YouTube Musicのupload機能は自分のMP3ファイルが聴けるが、あまりにもブラウズ性能と検索性能が悪いのであまり使っていない。

そうなってくると、SpotifyなどのHOMEで表示されるオススメの音楽をテキトーに再生するだけ、みたいな聴き方になっている。新しい音楽の発見もあるが、音楽を聴くという行為がとても「軽く」なっている。MP3ファイルを管理していた時のように、自分の志向が強く反映された音楽だけを聴くようなことが少なくなっている。

なので「どんな音楽が好きなの?」と問われると、応えにくくなっているんだよねえ。はて、どんな音楽が好きなんだっけ?と、自問自答してしまう。「今聴いているはXXXだよ」という応え方になる。それはそれで、なんだか寂しい気もする。

音楽を聴く行為は重要なことだと思うんだけどなあ。

最近の世の中はそうでもないのかも。