文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

Budapest 2nd day

Hotel Gellertの部屋は無駄に広いが、エアコン、じゃなくてクーラーがあるのは1部屋だけで、しかもスポットクーラーのような騒音と共に冷風を吐き出す機械だった。わかりやすく言えば冷風機。ヨーロッパではエアコン普及率が低いので、近年の酷暑はそうとう辛いだろう。Hotel Gellertは見る限り暖房器具は相当充実している。あちこちにラジエータが設置されている。寝室にはタンスのように大きなものが1機、リビングには4機、洗面所1機、バスルーム2機という具合だ。最初の設計から暖房器具を考慮した設計のようだが、クーラーは完全に後付というか、最近設置したもののようだ。まあ、設置されているだけマシだろう。昨年HelsinkiとStockholmに行った時にはHotelの部屋にクーラー無かったし。それにしても酷い騒音だが、熟睡できしてしまう自分がスゴイ。

朝早く目が覚めたので、近所の散歩に行く。ハーフパンツと薄いTシャツに薄いパーカー(無印の薄手のポリエステル生地。旅行中に重宝した)だが少し肌寒い。ドナウ川が近いので涼しいのだろうか。ちなみにドナウ川は川幅は広いが流れは早い。予想以上に早い。なんとなくヨーロッパの川は穏やかに流れる印象があったが、なんだかこう、優雅ではなく、生活感のあるリアリティのある流れだ。

どのドナウ川にかかるLiberty Bridgeを渡ってBudapest中央市場に行く。外観は古い教会のような石造りの歴史を感じる建物で、内側はほぼ一つの空間で体育館のよう。その中が地下、1F、2Fと別れていて、地下は精肉と魚介とピクルス(ピクルスという区別があるのが驚きだが、青果野菜と分けているのだろう)。1Fは青果野菜と加工肉(サラミ、ソーセージ、ハムなど)と酒など飲料。2Fはお土産物と軽食が食べられる。市場の朝なので賑わっているかと思ったが、そうでもなくて、パラパラと買い物に来ている人がいる程度。閉まっている店も多い。後日お昼ごろに来てみたら大混雑だったので、日本で言うところの市場ではないのだろう。プラプラと見て回ると物価のやすさを感じる。黄桃が100円/kg程度だ。味は分からないが甘い良い匂いがする。ちょっと買いたいが、食べきれないだろう。

そうそうに引き上げてホテルに戻り、朝食をいただく。大きなホテルなので朝食のラウンジが広いのもあるが、人がたくさんいて良いテーブル(ビュッフェなので人通りの少ない落ち着いたテーブル)を取るのが大変だ。先日のPragueのHotelの朝食と比べると大雑把な感じはするが、味は良い。特に生野菜とハム、チーズはこちらの方が美味しい。

時間をかけて朝食を頂いてから、Gellert Spaへ。Budapestに来た目的の一つがSpaに入ること。今回は部屋で水着に着替えてバスローブを羽織ってSpaに向かう。昨日は見かけなかったが、バスローブでホテル内を移動している人を数人みかける。やはりバスローブ姿が普通なんだろう。迷路のようなロッカーを使わず、温泉の近くにあるベンチにバスローブを置いて温泉というか温水プールに浸かる。温度が低いので日本の温泉のようにグワっとした感じは無いが、これはこれで良いのだろう。

Spaを上がって身支度してから、Hotel内のもう一つのレストランでランチを頂く。Pragueから続いている、牛肉を煮込んだ料理、鴨肉ロースト、豚肉ロースと、サーモンソテーに飽きてきたのでフィッシュ・アンド・チップスを注文してみる。昨晩も少し思ったがジャガイモがとても美味しい。ホクホクしてないでシットリと深みのある味わいだ。これは良いねえ。

ワイフと観光に出る。とりあえずはBudapestの観光名所であるBuda城へ行く。Buda城に行くには世界最古のケーブルカーといわれるBuda Castle Funicularに乗るの。ガイドブックには大行列して大変とかあるが、待ち時間もなくスグ乗れた。45度ぐらいの傾斜を登っていくと鎖橋の向こう側にPest市街地が見えてくる。この眺めを見るために乗っても良いかも。

上についてから10分ほど歩くとBuda城の中にあるマーチャーシュ聖堂が見えてくる。入場料が必要なのでチケット買い中に入る。外装はいわゆる西洋の教会だが、内装はオリエンタルというか東洋の影響があるようで、少しペルシャっぽい感じで新鮮だ。Budapestの歴史をちゃんと勉強したほうが良さそうだ。その後、隣にある漁夫の砦に入る。これもチケットが必要。砦に登ると国会議事堂を含めたPest市街が良く見える。これは良い眺めだな。

こういう所には中国人撮影隊が居ても良さそうだが、ここには居なかった。そういえば中国人団体ツアーは少し見かけたが、Pragueと比べると少ない。日本人の姿も見ない。観光地としてはマイナーなんだろう。

Buda城自体の見学はやめて、ワイフはHotelで一休みして、一人でPest市街へ出かける。街自体はそんなに古いわけではないが、ヨーロッパの街並みで、メイン通りはParisのシャンゼリゼ大通りをモデルにしたらしい。本当に古い街並みを見るならPragueの方が良いだろう。途中でBUDAFCKNPESTというイカレタ感じのブティックがあったので入ってみる。かなり意気込んだ作りのデザインで感銘を受けたので、Tシャツやらバッグなど買い込む。これは良いねえ。

適当な所でHotelに戻りワイフと夕食に出かける。ちょっと違う感じのものを食べようということになり、Momotaro Ramenという店に行ってみる。Netで見るとRamen店だったが行ってみたら台湾料理の店だった。これはラッキー。大根餅、ゴマ団子、担仔麺などもある。素晴らしい。早速なのでワンタンスープとチャーハン、ワイフは野菜麺を頂いた。スープは少し醤油が足りない感じだったのでテーブルにあった醤油を追加すると、日本のラーメンスープに近い感じになった。たまにはこういう感じが良いねえ。以前は現地の食べ物と飲み物を頂いていたが、最近は無理せず自分が食べやすいものを食べるようにしている。時々「私には現地の食べ物が合っている」という人も居るが、やっぱり食べ慣れたものが良いような気がする。