文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

一杯の牛丼

昨夜は帰宅が遅くなったので、夕食は吉野家で済ます。吉野家で食べていると、もう本当に「済ます」って感じる。時間が遅くなったので仕方ない。


そんな感じで牛丼をかき込んでいると、カウンターの隣の席の若い二人連れが、「一杯の牛丼」を二人で食べているのに気づいた。昔懐かしい「一杯のかけそば」を思わせる光景に、何だか侘びしい気分になってきた。丼一つに割り箸二膳。二人で交互に牛丼を食べながら。


『ねぇ、取り皿もらおうか?』
『いいよ、カッコ悪し』『ごはん、つゆだくのところ食べる?』
『いいよ、あげる』


なんて会話も聞こえてきてしまって、もう思わず「オジサンのお新香食べなさい」と差し入れてしまいそうになったが止めた。


何だか二人とも楽しそうだったから。