文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

キヨシローと私

キヨシローとの出会いはテレビ神奈川の音楽番組だっただろうか。名曲「雨上がりの夜空に」を熱唱するキヨシローの映像に衝撃を受けた。だが、自分にとって本当の出会いは、RCサクセションの初期の作品を聴いたときだろう。リアルタイムに聴いたのではなく、初期作品のベスト盤を聴いたのだ。

HARD FOLK SUCCESSION

HARD FOLK SUCCESSION

このときの気持ちは文字で表現するのが難しい。これは本当に衝撃、ショック、感銘を受けた。魂をわしづかみされた。強さ、優しさ、寂しさがゴチャゴチャになっていて、それを隠さずにストレートに投げつけてくる。歌いたいから歌うのではなく、歌わずにはいられない。キヨシローの歌詞集「エリーゼのために」を読むと、より実感できると思う。既に廃刊。手に入れておいてよかった。これを機に再発をお願いしたい。

エリーゼのために―忌野清志郎詩集

エリーゼのために―忌野清志郎詩集

自分は当時、軽音楽部とフォークソング部に所属していて、自分の中でのロックとフォークを分けて考えていた。でも、コレを聴いて"ハードフォーク"が自分の中でキーワードになって、自分の中で区別が無くなった。「僕の好きな先生」「三番目に大事なこと」「あの歌が思い出せない」「ぼくの自転車の後ろに乗りなよ」「日隈くんの自転車の後ろに乗りなよ」などなどをフォークソング部のライブで演奏していた。アコギ一本で。


軽音では「よおこそぉ」「エネルギー Oh エネルギー」「雨上がりの夜空に」「ブン・ブン・ブン」などをバンドでやってた。ラプソディがみんな大好きだった。自分的にはRCサクセション全盛期だと思っている。天下一のライブバンドだった。

ラプソディー

ラプソディー

当時の軽音部内外のベストメンバーを集めたバンドだった。その後も色々なバンドで演奏したけど、このバンドのライブが一番盛り上がったな。"熱狂"という言葉の意味を実感した瞬間だった。


キヨシローといえば、ハードフォーク、ラプソディなんだが、もう一つ大事なキーワードは自転車、というより"ROAD RACER"だな。自分もある時期から自転車、"ROAD RACER"に乗り始めたんだが、偶然にも同じ時期に自転車に乗り始めたようで、自分が自転車雑誌「サイクルスポーツ*1」を読み始めて1年ぐらいしたら、キヨシローの記事が出始めた。


おぉ!キヨシローROAD RACERに乗っている!


なんとなく共感を覚えると共に、キヨシローの素晴らしさを再確認した。行きつけの自転車屋にキヨシローの自転車チーム「チームLSD」のジャージを見つけた時は即買いした。もったいないので未だに着てない。後日「ブーアの森ジャージ」も発売されたが、買わなかった。買っておけば良かった。。。


書いていると尽きないので、また改めて書くことにする。


自分の中で時代が一つ終わった。そんな感じだ。葬儀には参列出来ないだろうが、せめて会場には行く。感謝の気持ちは、キヨシローが残した作品を聴き続けることでしか示せない。

*1:編集長はキヨシローの同級生らしい