文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

SR400: ロングツーリング約600km

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バイクの日帰りロングツーリングとは何キロぐらいを示すのだろう。検索すると一日で1,000kmとか出てくる。ルートは(江ノ島から大阪日帰りで、ほとんど全て高速道路。チャレンジとして面白い。バイクブロスの日帰りツーリング距離のアンケート結果は300kmが一番多かったようだ。これは乗っているバイクにも依存すると思う。

日帰りツーリングのちょうどいい距離は?(全行程)のリサーチ調査・投票結果|バイクブロス

自分の場合はといえば、"今日は走ったなあ"と思えるのは300kmぐらい。よく行く伊豆とか富士山周辺だと300kmぐらいだ。そのうち1/3が高速を使っている感じ。この距離は自分の体力とバイクの性格にもよると思っていた。しかしそれは本当なのか?ちょっと自分を試してみようと、ロングツーリングに行ってみることにした。走行距離も5,000kmに近くなってきたので、そろそろSR400号を試してみても良いだろう。

ルートはR152を諏訪から浜松まで南下するルートを予定していた。以前にW400号で走って日本の風景に感銘を受けたから。しかしR152は昨今の自然災害で数カ所通行止めらしく走破は無理とのこと。青崩峠はずっと前から通行止めだし、このルートはいつ復活するのだろう。別ルートをツーリングマップルを眺めつつ探して、諏訪湖の東側にオススメルートが複数あったので、これをつないで一つのルートにしてみた。それが上にある地図。中央道の諏訪ICが発着点になる。

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今回はユピテルのナビに自作の日除け、バイザーを付けてみた(バイザー自作に関しては後日書く)。前回伊豆でユピテルを試したときに画面に直射日光があたってほとんど見えなかったから。高速道路の走行風にもブレは出はないし、仕上がりには満足。ただ大きくてブサイクだが日除け本来の役割は十分果たしている。

出発はいつもより少し早めの04:00。綾瀬スマートICから東名に入り、海老名JCTから圏央道経由で中央道に入る。朝食は談合坂SAの24時間営業のフードコート。緊急事態宣言が出ていない山梨なので営業していて助かる。平日早朝だけどバイクが数台。バイク乗りは早起きだな。

中央道を制限速度の80km/hで走る。先日もYSPの店員さんとSR400の高速巡航速度のことを話していたのだが、100km/hは厳しいということを話していた。100km/hで走れないことないけど足元の振動も風圧も厳しい。長い距離を走るなら、自分にもSR400にも80km/hが良いところだろう。制限速度だしね。貨物輸送のトラックは90km/hで走っていることが多いので、時々トラックをペースカーにして走ったりしていた。

東名の綾瀬スマートICから中央道の諏訪ICまで170kmぐらい。朝ごはんとか休憩を入れて諏訪ICに07:50ぐらいに到着。実際に高速を走っていたのは2時間ぐらい。出発前ににもガソリン入れたが、念の為にIC出口近くにあるGSで満タンにする。ここから今日のツーリングがスタート。

R152を東へ走り(反対方面に行くと当初予定してた諏訪/浜松ルート)茅野市街地を抜けて白樺湖を目指す。交通量はあるが道幅もあって走りやすい。R299との交差点を左折すると少しずつ上り坂になってくる。路面状態も良いし天気も良い。日差しは強いが走っていれば涼しい。ベストな状態だな。30分ほどで白樺湖に到着。

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トイレ休憩もソコソコに出発。昭和の頃にCMで見た池の平ホテルの前を大きく左折してビーナスラインに入る。ビーナスラインの終点近くにある美ヶ原高原美術館にはクルマで行ったことがあったが、これほど道が狭く路面が荒れていた印象は無かった。クルマだ揺れないと路面状態は気にならないのかも。キツ目のワインディングと荒れた路面に気を使いながら走る。前後に走っているクルマやバイクは皆無。時々対向車線からバイクとクルマがほんの少し来るぐらいで、とても走りやすい。バイクに乗っていて良かったと思える瞬間だ。

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車山高原と霧ヶ峰など名前に恥じずとても涼しい。いや、ちょっと寒いかもな。ナイロンメッシュではなくパンチングレザーのジャケットにすればよかったかも。遠くに富士山が見えたりして、他の山々も稜線がはっきりして眺めは最高。

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美ヶ原高原美術館のすぐ近くにあるドライブインに09:30ぐらいに到着。諏訪ICからここまで休憩除いて約1時間走った。ほぼ全てワインディングを1時間続けて走ったにしては疲れはそれほどでもない。SR400は軽いので、走る、曲がる、止まるのコントロールがしやすいからだろうか。改めて良いバイクだと思った。

30分ほど休憩して、ここからビーナスラインを少し戻って和田峠から県道178号で谷川経由で一気に山を下る。R142に入って暫く走って11:00少し前に道の駅女神の里たてしなへ。お昼ごはんを食べようと思ったら食堂は11:00からとのこと。時間つぶしでブラブラしていたら隣に焼肉屋があったので、覗いてみると開店したところだったのでお昼を食べることにする。値段の割に良い肉で美味しい。立科牛という名産らしい。

お腹いっぱいになったところで、ツーリングマップルでオススメの諏訪白樺湖小諸線を女神湖まで南下する。ここはワインディングはほとんど無くて走りやすい。SR400でのんびり走るにはこういう道が合っていると思う。ワインディングを攻めるバイクではないからな。

いい感じ走って女神湖から蓼科スカイラインに入る。ツーリングマップルには舗装が改善されたというが、これで改善されたのか?と感じるぐらい路面状態は悪い。ところどろこで砂利が浮いているというか、スコップで砂利をまいた、というぐらいの砂利。加えて厳しいアップダウンとワインディング。路面の凸凹も。これは厳しいなあと思いながら走っていたら右のミラーが緩んでグラグラに。適当に押し付けて固定して走る。

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途中にJAXAの美笹深宇宙探査用基地局が突然現れる。非日常感の建物だな。横にあるプレハブと比較するとかなり大きいことがわかる。見学できるらしいのでそのうち見学したいなあ。

JAXAを過ぎてしばらくすると、黒い雲が。雨が降るかなと思っていたら、ポツポツと降り出してきた。あっという間に本降りに近くなり路面が濡れる。荒れた路面が濡れたらヤバいなあと考えながら空を見ると、行き先の雲は切れている。これならレインウエアを使わずに雨を抜けられるかもと走り付けると5分ぐらいで雨から抜ける。後ろを振り返ると黒い雲があるが、それほど大きく無かった。これぐらいで済んでラッキーだったかもな。

蓼科スカイラインを抜けるとR141に出る。ロードサイドにコンビニやらラーメン屋があって日常に引き戻される。途中にケーヨーデイツーがあったので休憩がてらミラーを修正しようとモンキーとプライヤーを買う。車載工具にもプライヤーはあるがあまり良いものではない。良いプライヤーとモンキー、プラスドライバーがあれば大抵のことは出来る。バックミラーの位置を修正するも、走り出さないと確認できないので、道端で何度か修正する。

R141を南下して中部横断自動車道八千穂高原ICを過ぎてメルヘン街道(R299)に入る。このアップダウンとワインディングの細い道をメルヘン街道と命名したのか疑問だ。白樺は多いけどメルヘンはないだろう。10年ぐらい前に紅葉の時期に走ったことがあったが、渋滞してしまって途中で引き換えしたことがあったな。その時は路面状態は気にならなかったが、改めて見ると路面状態は良くない。赤っぽい砂が堆積しているカーブがあって、少しリアが滑ったりした。フロントだったらコケていたな。でもまあ、バイクで走るには楽しい道だ。紅葉の時期に改めて走りたい。

メルヘン街道が茅野市に入って住宅が少し見えてきたところで、道路の左側を逆走しようとしたクルマと正面衝突しそうになり急ブレーキで止まる。リアタイヤはロックしたがコケずに止まる。クルマは左側路地から右折しようとして左側車線に入ったようだ。怖いねえ。ここでバイクも人生も終わったかも。運転していたのは高齢者。罵声を浴びせても仕方ないので、窓ガラスにFUXXサインを叩きつけてやった。

メルヘン街道が終わってR152に戻ったところでガストがあったので休憩。流石に疲れたなあ。15:30とお茶の時間だったのでケーキと麦茶でエナジーを補給する。甘さが胃にしみるねえ。今日のツーリングはここまでだな。少し疲れを癒やして帰宅に備えねば。スマホラノベの"スーパーカブ"を30分ほど読んで過ごす。エアコンで体も冷えて落ち着いてきた。

SR400号をおいた駐車場も日が陰って温度も下がった様子。ナビの目的地に自宅をセットして装備を確認して再出発。ここから帰路だ。諏訪ICまではスグ到着。近くのGSでガソリンを満タンにする。今日3回目の給油。6L入った。走行距離は226km。

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ビーナスライン、蓼科スカイライン、メルヘン街道を走った割に燃費は約38km。燃費良いなあ。時刻は16:45。ここから中央道で帰路につく。ナビの計算だと19:30に到着だが、途中で夕食と休憩を入れるので21:00になるだろう。

中央道は朝よりも交通量が多い。制限速度の80km/hをキープして走っているとバシバシと抜かれていく。まあそれでも良いかという気分でのんびりと走る。諏訪を離れて韮崎あたりから夕日を浴びた富士山と虹と大きな積乱雲が一緒に見える。なかなか神々しい姿だあ。こういうのはクルマで走るより視野の広いバイクのほうが感慨深い。写真に撮りたい気もするけど、記憶にとどめて独り占めしたい気分。

双葉SAで少し早い夕食にする。レストランとフードコート、よく見るとメニューがかぶって値段も同じ。たぶん作っている人は同じなんだろうと、フードコートで食べる。食べ終わって隅っこに移動して、スマホラノベの続きを少し読んで過ごす。人によってはコーヒーだったりタバコだったりする時間なんだろうなあ。バイク置き場に戻ると談笑する男女3人。男性は同い年ぐらいだろうか。お揃いのバイクに乗っている。話の内容も仲間内の話ば多い。こういうふうに仲間が欲しくてバイクに乗る人もいるんだなあ。

再び走り出すと日が暮れてほぼ夜になる。夜はバイクに乗らないことにしているが仕方ない。少し涼しくなって走りやすいけど景色が見えなくて楽しくないねえ。ヘルメットにBTスピーカーでも付ければ良いのかもねえ。談合坂SAで休憩しつつお土産を買う。夜なのでお土産が直射日光で痛む心配が無いのは良い。ここが最後の休憩になるはずなので、RedBullを飲んでエナジー補給。最後まで気力体力を保って走る、安全第一で。

中央道は渋滞もせず八王子JCTから圏央道に入り、海老名JCTから東名に入って綾瀬スマートICで降りる。夜の一般道は走りにくいねえ。つい速度も上がってしまうので注意しながら自宅まで。そっとガレージのシャッターを開けてSR400号を納めてエンジンOFF。お疲れさまでした。

走行距離は自宅から綾瀬スマートICまでの往復を入れて合計586km、約600kmといつもの倍ぐらいの距離だ。このうち340kmは高速道路だが80km/hをキープすればSR400で高速道路を走り続けるのも問題無さそう。流石に疲れたので、お泊りツーリングだと1日の距離は300kmぐらいで計画したほうが良さそうだな。SR400号で500km/day走ってもなんとななりそうな感触は得た。大きな収穫だな。次回のツーリングの計画の貴重なデータになる。