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初音ミクとリアル歌手との差異は無い

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私が思うに、最近のリアル歌手(特に量産型J-Pop)と初音ミクの音楽における差異は非常に小さいと思います。

特に音楽業界に詳しいわけではありませんが、最近の量産されているJ-Popの歌声は、程度の差はあると思いますが、ピッチ・シフターなどで音程が修正されていたり、また上手く歌えた小節、フレーズをつなぎ合わせたりしていると思われます。つまり、リアル歌手であってもCDに録音されている音声は「人工的」になっていると思われます。エフェクトもかけているだろうし。また、Music Videoの映像もかなり補正されて「人工的」になっていると思われます。

そう考えると、リアルな音声や映像に補正を加えて人工的に仕上げたリアル歌手のMusic Video(例えば浜崎某とか幸田某とか)と、元々デジタルデータである初音ミクの音声と、3DCGを組み合わせて作成したMusic Videoは、視聴者から見れば差異は小さいのではないでしょうか。人工的な臭いの強さ弱さの違いがありますが、これを程度の差ととらえるか、根本的な差ととらえるかで、初音ミクに対するスタンスが変わってくると思います。

リアル歌手の立場で考えると、新たに新人歌手がデビューした、程度なのかな。前述の「差異」を根本的な差異ととらえるんじゃないかと想像します。

中田ヤスタカ氏がproduceしているcapsuleperfumeは、リアル音声を「わざと」人工的に仕上げていますよね。かつてのテクノとか、capsule, perfumeが好きな方には初音ミクは受け入れられやすいと思います。

初音ミクを音楽作成者の立場で考えてみると、プロ、アマ含めて表現の幅が広がる可能性があって、夢が広がるんじゃないでしょうか。DTMならば1980年代のDX7に始まるMIDI時代から、永遠の壁だと思われた歌声が制御可能になるのですから。

初音ミクは元々はYAMAHAの技術をクリプトン・フューチャー・メディア社がライセンスを受けて作成した歌声Databaseなので、他の会社もライセンスを受ければ様々な歌声Databaseが作成可能です。今後databaseの種類が増えていけば、それだけ表現の幅も広がっていくと思います。

芸能プロダクションの立場で考えると、初音ミクはインディーズの歌手みたいな扱いになるのかなぁ。現状の初音ミクが芸能の仕事に影響するとも思えないし。逆に、初音ミクを使って一儲けしよう、と考えている芸能プロダクションは多いんじゃないかな。完全管理可能なタレントだもんね。経年変化しないし。スキャンダル起こさないし。

初音ミクを商業利用した場合のライセンス契約がどうなっているのか気になる。無償ではないんだろう。




私個人的には初音ミクの歌声を聞くと、NEC PC-9800シリーズのオプションにあった音声合成装置を思い出し、技術の進歩の素晴らしさに感動してしまいます。こういう事を書くと年齢がばれますね。あ、でもcapsuleperfumeはCD買ってますよ。って書くところがオッサン。