文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

ワーキングプア再考

「路頭に迷う」という言葉があるが、ワーキングプアとは本当に「路頭に迷う」状態なんだろう。先日のNHK「ワーキングプア」に関して、沢山の方々が意見を述べられている。ワーキングプアは自己責任という意見があるのは当たり前だと思う。生きていくのは楽じゃないのだから。しかし、自分が思うに、努力出来ない人、努力することが出来ない人、努力できる環境じゃない人、がいるのだと思う。そういう方々に自己責任だと言っても何も解決しないのではないだろうか。そういう方々には生活保護などの公的支援が必要だと思う。NHKの番組の中で、ワーキングプアの方々が何故生活保護を受けられないのか?という説明は無かったように思う(あったのかもしれませんが、覚えていません)。ワーキングプアの方々に支援が出来ないほど、日本は貧しい国では無いと信じたい。

ワーキングプアについて思ったことを書いていたら、学生時代にやっていた家庭教師、塾講師のバイトのことを思い出した。

担当した生徒のほとんどは「勉強が出来ない子」だった。その時に気づいたことは、彼ら(女性もいたが)は「勉強が出来ない」のではなく「勉強することが出来ない」ということだった。私の少ない個人的経験から得た情報なので、あんまり当てにはならないとは思うが、成績の悪い子供達は大抵そうだった。机に向かっていることが苦痛、何か覚えることがとても苦手、順序立てて考えることが難しい、という感じで、算数の問題が苦手とかそいういうこと以前に問題があった。別にヤンキーでお馬鹿さんではなく、どちらかと言えば真面目な子供ばかりだったので、自分のそういう状態を非常に気に病んでいた。自分に自信がないというか、自分を信じられない、という感じだったので、教える側としては、何とか自信を取り戻してもらおうと色々と頑張ってみた。立ち直って成績が伸びた子供もいたが、効果がなくて何も変わらなかった子供もいた(大抵そういう子供の家庭教師はスグに首になった)。

彼らが今どうしているか知るよしもない。結構良い年齢になっているはずだ。元気で働いていてくれれば良いが、ワーキングプア状態になっていないことを祈る。