文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

春一番

先週末深夜に車を走らせていたら、カーラジオからキャンディーズの名曲「春一番」をジャズピアノ風にアレンジして歌っていた(誰だったか忘れた)。テンション積み上げたコードで「春一番」を弾くと矢野顕子風になることが分かった。ジャズ風ピアノ弾き語りすれば、どんな歌も矢野顕子風かもしれないが。

それよりなにより「春一番」の歌詞の世界が非常に心に残った。原曲はキャンディーズが踊りながら歌っていたので、あんまり真面目に歌詞を聴いたことがなかった。ちょっと長いけど引用させて頂く。引用元はこちら

雪が溶けて川になって 流れてゆきます
つくしの子がはずかしげに 顔を出します
もうすぐ春ですね ちょっと気取ってみませんか
風が吹いて暖かさを 運んで来ました
どこかの子が隣りの子を 迎えに来ました
もうすぐ春ですね 彼を誘ってみませんか
泣いてばかりいたって 幸福(しあわせ)は来ないから
重いコート脱いで 出かけませんか
もうすぐ春ですね 恋をしてみませんか

日だまりには雀たちが 楽しそうです
雪をはねて猫柳が 顔を出します
もうすぐ春ですね ちょっと気取ってみませんか
おしゃれをして男の子が 出かけてゆきます
水をけってカエルの子が 泳いでゆきます
もうすぐ春ですね 彼を誘ってみませんか
別れ話したのは 去年のことでしたね
ひとつ大人になって 忘れませんか
もうすぐ春ですね 恋をしてみませんか

泣いてばかりいたって 幸福(しあわせ)は来ないから
重いコート脱いで 出かけませんか
もうすぐ春ですね 恋をしてみませんか

リアルタイムで聴いていたのは小学生の頃だ。その時には何も分からなかったが(キャンディーズ自体の圧倒的な存在感に押し切られて気が付かなかったのかも)、これはメッセージソングだったんだなあ。

仕事や生活に疲れた大人が口ずさむには、あまりに切ない。なんだか鼻の奥がツーンとしてきたよ。大人にならなければ分からないこともあるのだよ。