文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

お遍路: 7日目

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昨夜はゴルゴ13を読もうとして気絶するように寝てしまった。気絶する前に目覚ましは設定していたようで、予定通りの時間に起床した。昨夜のうちにワイフと家族にお土産を買って宅急便で送った。朝の時間に荷物を整理して使わなかった物と洗濯物も宅急便で送ってしまった。使わなかった物はシェーバーの充電器(1週間以上充電不要)、モバイルバッテリー(普段から使ってない)、折りたたみ傘(良く考えると使うシーンが思い浮かばない)、バイクのチェーンロック(どのホテルも防犯対策はされていた)などなど。

荷物整理していたら出発時間が遅れて、昨夜の予定だと足摺岬に7時到着のはずが、7時少し前出発となった(後になって出発が遅れたことを後悔する)。

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四万十から足摺岬に向けて、ツーリングマップルでもオススメのルートを走る。海岸線の快走路を朝日を浴びて走るのは最高に楽しい。通勤とは逆方向なのでクルマも少ない。海岸線の緩いワインディングを制限速度も50kmだし良い感じでバイクが走る。8時頃に足摺岬に到着。直ぐ側の第38番の金剛福寺に参拝する。既に数組の参拝者が来ている。皆さん熱心で、かつ足早に次の寺に移動していく。そんなに焦らなくても良いのにねえ。せっかくなので足摺岬を観光。ジョン万次郎の銅像が立っている。高知は銅像が多いような気がする。幕末の志士が多いからだろうか。展望台からは足摺岬灯台が見える。ここが四国の最南端。いい眺めだ。

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次の第39番の延光寺まで50km以上を走らなければならない。そろそろガソリンがやばいので通り沿いで給油する。スタンドの路面が右側に傾いていて、サイドスタンドが立ち気味のSR400は不安定になる。セルフじゃないスタンドだったので降りずに給油してもらい、足で蹴って平らなところまで移動してキックで始動。最近はバイクを止める場所の傾きに敏感だ。

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延光寺には10時に到着。時間がかかったのは、海岸線を走ったから。最短ルートは四万十に戻るのだがつまらないので、海岸線を走ってみた。道幅の広い西伊豆の海岸線みたいな雰囲気で良い感じだ。結局70km以上走って到着。時々見かける参拝者にご挨拶しながら参拝を済ます。眼病に霊験があると言われる眼洗いの井戸というのがあるが、ちょっと怖いので試さず去る。

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第40番の観自在寺から愛媛県に入り、30kmと少し距離があるが高速道路があるので30分少しで到着する。駐車場で支度していると空気がひんやりしてきて、嫌な感じの黒雲が移動してきた。雨が振りそうなので、ヘルメットは内部が濡れないようにミラーにかけて、グローブも濡れないようにしておいた。エアバッグだけは仕方ない。本堂に参拝しているときにポツポツと雨が降ってきて、太子堂に移動したときにスコールのように激しい雨になった。

f:id:ydf:20211104115711j:plain少し小止みになったときに本堂に戻って住職に断って雨宿りさせてもらう。雲の動きが速いのでスグに止みそう。雨雲レーダーで見ても10分後には止むと出ている。本堂のベンチでぼーっとしていたら雨が止んだ。住職に例を言ってバイクに戻る。既に青空に戻っている。本当にスコールだな。シートやハンドル、ヘルメットとエアバッグから水滴を拭って、Globe Trotterの水滴も落とす。少し湿っているが気にせず出発。

次の第41番の龍光寺まで50kmと離れている。R56をひたすら北上する。時折、徒歩の参拝者を見かけるが、1日で50km歩くのは難しいので、途中で一泊するのだろうか。仕事とか生活とかどうなっているのだろうか。

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第41の龍光寺、第42番の仏木寺、第43番の明石寺はとても近い。その先の第44番の大寶寺まで87kmと遠い。今回のお遍路は第43番も明石寺まで行ければ大成功だ。

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龍光寺に14時前に到着。参拝を済ませて仏木寺に移動して、最後の明石寺へ到着。また空気が冷たい感じになってきたので、雨に備えてヘルメットが濡れないようにしておく。案の定、参拝途中で激しいスコールになる。少し雨宿りして雨脚が弱まるのを待って、今回の最後の納経帳に御朱印を頂く。その頃には雨が止んで青空に戻っている。良い感じにお遍路完了という感じだ。

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15時半過ぎに今日の宿泊先である徳島グランヴィリオホテルに移動開始。距離は300kmぐらいあるが、ほとんど高速道路なので我慢していれば19時半には到着予定だ。

高速に入って松山経由で徳島道に入って、徳島まで直行。気になるのは「徳島道は工事のため夜間通行止め」の情報。時間が良くわかってないが「夜間」なので午前0時だろうと勝手に考えていたが、ちょっと心配になってPAで調べると、なんと19時から通行止めとな。徳島の夜間は19時なのか。平日とはいえ通勤や生活に困るのではないか。というか私が困る。高松道へ迂回して板野ICから一般道に行くか、通行止めになる土成ICで降りて一般道に行くか。一般道の距離は板野ICのほうが近い。徳島の通勤渋滞を考えると一般道が短いほうが安全と判断して、高松道に迂回することにして再出発する。

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しかし、走り出すと日が陰っていて寒くなってきた。すぐ次のPAに止まってGlobe Trotterからレインウェアを出して上下着込む。空いたスペースにお遍路バッグを詰め込んで再出発。これが成功で走り出して直ぐに雨が降り出した。これもスコールっぽい振り方で激しく降ってスグに止む。これが2回ぐらいあった。着込んでいるので寒くは無いが、路面が濡れた高速道路をはしるのは楽しくない。しかも周囲のクルマはバンバン飛ばしまくる。かなりイカレタ感じだ。そのうち日が落ちて真っ暗に。。。照明が無いんだなあ。少しペースダウンして気を使いながら走る。さらにガソリン警告灯も点灯したりして良いこと無い。既に20時近くてお腹も減ったのでSAに止まってお腹もガソリンも満たすことに。先に食事をとおもって行くと既にオーダーストップ。隣接するすき家は営業中だったので牛丼を頂く。食べてる途中でSAの土産物屋やレストランのシャッターが閉まる。おいおい早いねえ。食べ終わってガソリンスタンドを見ると閉店している。おいおいおい。。。予定を変更して最寄りのICで一度降りてスタンド探して満タンにして再び高速に戻る。板野ICまでは20KMぐらい。モンベルのレインウエアは優秀だな。雨も気にならないし、当然風も防いで寒さも感じない。高かったけど良いものだ。

板野ICで降りてホテルを目指す。思ったよりあっさりとホテルに到着。9時半になってしまった。走行距離は450km。結構走ったな。その割に疲れてないのは、参拝が良い休憩になっているのだと思う。

フロントの女性にバイク置場を尋ねると、ものすごくぶっきらぼうに対応されたので、アレレ?と思ったが気を取り直してバイクを移動させる。自走式立体駐車場の2階に広いバイクスペースがあって、雨風の心配は無さそう。なかなか良い施設だ。フロントに戻りチェックインを済ます。先程のぶっきらぼうな女性は、そういう目の表情なんだな。悪気は無さそう。そうだと分かるとても味わい深いタイプかも。第一印象の悪さを克服する努力は必要だ。

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徳島グランヴィリオホテルは結婚式場など備えたシティホテ。作りは古いようで、たぶんなんどか資本が変更になっている様子。いぜんはルートインだったようで、その前はプリンスっぽい作りだ。通りの向かいの別館に渡り廊下があって、別館1階にコンビニもあって非常に便利だ。

明日はフェリーに乗るだけ。フェリー乗り場は近いので、時間までホテルでのんびりと過ごす。

お遍路: 6日目

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サウスブリーズホテルは朝ごはんが自慢で、朝6時半から食べられるので、全て準備してGlobe Trotterをバイクに積み込んでスグ出発できる状態にしてから6時半から朝ごはんを頂く。この時間でも人が多い。皆さん朝が早い。祝日なのに。

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7時前に出発。第29番の国分寺を目指す。この時間なら渋滞もないので、あっさりと到着してしまう。第30番の善楽寺も第31番の竹林寺も距離は10KM前後なので、短い時間で移動できる。竹林寺は山の上にあるが、その山の中に一方通行の道が巡っていて面白い。対向車が来ないので走って楽しい。ヒルクライムレースのようだ。

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その後の第32番から第36番までも10KM強の距離なので予定よりも短時間で回れてしまった。第37番の岩本寺は50KM以上離れているので、時間がかかるかと思ったが14時半にはお参りが終わってしまった。

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このペースなら第38番の金剛福寺まで行けそうな気がしてきたが、足摺岬の先端にあって、距離にして100KM近くある。ナビの予想だとギリギリ間に合わない。Google mapだと間に合う予想になっている。ちょっと足摺岬で夕日が見たい気がしたが、無理しても事故おこすだけなので、四万十市のホテルに直行する。

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ホテルサンバリー四万十に15時半に到着。中心部から離れているが、道の駅と直結しててコンビニの併設されている。至極便利。チェックインのときにバイクで来たことを告げると、バイクガレージの鍵を渡してくれた。駐車場脇にある4連の個別ガレージが使えるらしい。先着4名限定だけと、これほどバイク乗りに嬉しい設備は無い。素晴らしいね。部屋もきれいで広い。トイレと風呂が別で使いやすい。ここは良いかも。

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フロントで晩ごはんの場所を聞くと、道の駅にある和食をオススメされた。行ってみるとファミレスのようだが料理は本格的。またしてもカツオのたたきを食べたがとても美味しかった。しかもリーズナブル。

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食後に道の駅のお土産屋で自宅と仕事場にお土産を買う。持って帰れないので配送をお願いする。帰りにコンビニによってゴルゴ13があったので買う。国内旅行の夜にゴルゴ13が読みたくなるんだよね。後は朝ごはんを買っておく。明日は早めに出て、7時過ぎには金剛福寺にとうちゃくしておきたい。

お遍路: 5日目

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阿南市のホテルは外観はきれいだが、部屋はそれほどでも無かった。ウォシュレットは壊れているし、水とお湯が出る蛇口も壊れているのか、水だけ出すと最初は熱湯が出る。部屋も埃っぽいし、机もなんだか不潔感がある。コインランドリーの床には水溜りがある。部屋の壁も薄く隣からイビキが聞こえてくる。これは次回は無いな。

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荷造りして7時前にチェックアウト。領収書をお願いすると手書きの領収書をくれた。金額が分からないようで、こちらに尋ねてくるし。従業員がジャージ姿なので、お客なのか区別つかないのもシンドいなあ。

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今日は第22番の平等寺から。同じような日程のお遍路の方々を見かけるようになってご挨拶する回数が増える。クルマで回る方が多いようだが、細い道でも大丈夫なんだろうか。

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次の第23番の薬王寺までのナビルートがものすごく細い舗装が全く見えない苔むした道を案内してくれて少し危険を感じた。途中で止めたら滑り落ちそうで写真を取る余裕さえない。四国は立派な幹線道路か危ない舗装林道の2択なのかもな。

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次の第24番の最御崎寺は室戸半島の先端にあって距離は75kmあるが、海沿いのR55は文字通りの快走路で天気もよく暖かく、海を眺めながら、信号もない、路面も良い、交通量も少ない、本当に良い道。天気が荒れたら潮をかぶりそうだが。最御崎寺の手前が室戸半島の先端で中岡慎太郎銅像が立っている。なかなか立派な銅像で、幕末好きなら見ておいて損はない。

 

最御崎寺はその先を左に入ってつづら折りの急坂を登っていく。路面は良いので問題無いけど気を使う。最御崎寺の先にある灯台は道が崩れて行かれないそうだ。もう少し上に展望台があるので行ってみたが、なかなか壮観な眺めなので行く価値はある。

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先程のつづら折りを降りて海岸線を少し行くと第25番の津照寺がある。漁港の近くにあって海運の安全を祈願しているらしい。寺の手前にあるスーパーで食事を出しているので、金目鯛丼を頂く。刺し身はカンパチ、金目鯛はフライだった。美味しいから良いけど。最後にお茶漬けにしてくれる。これまた美味。

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海の近くにある神社仏閣によくあるタイプで小高い丘の上にあるので、当然長い階段を登る。階段にもだいぶ慣れてきたな。息が切れている時間が短くなった。見た感じが龍宮城らしいが、どうみても江ノ島神社だな。第26番の金剛頂寺も名前の通り山の上にあって、細いつづら折りを登らなければならない。徒歩は辛いけどバイクも辛い。エンストしたら死ぬ。こんな急坂でキックできないだろうから。

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それよりも第27番の神峯寺へ続く激坂とつづら折りの組み合わせが一番しんどかった。富士山5合目への椿ラインなんて優しいもんだ。ガードレールも無いし、対向車が来たら死にそうだ。駐車場から寺まで更に激坂で、もう慣れっこになっているな。

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次の第28番の大日寺まで38KMとかなり距離がある。できれば第29番の国分寺まで行っておきたいところだが、時間的に厳しいだろうなあ。高知市内に近いのでクルマも増えているので、焦りは禁物。国分寺は明日の朝一番にすることにした。

大日寺でお参りを済ませて、今日の宿泊地である高知の中心地に近いサウスブリーズホテル高知へ向かう。しかし大渋滞に巻き込まれて時間がかかる。しかも住宅街の渋滞中に少し前が空いたら、後ろから抜かれるという四国らしいアグレッシブなドライビングの洗礼も受ける。四国の渋滞の原因は立派な幹線道路と普通の道の差が大きすぎて、幹線道路に入る道がすべて渋滞、加え幹線道路も渋滞、みたいな複合災害だと思う。

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サウスブリーズホテル高知にはクルマ回しは無いが、ホテル入口前の広いスペースをすべてバイク置場にしてくれている。フロントからよく見えるので、防犯の面でも安心だ。地下駐車場にもバイクをおけるらしい。自分が到着したときに既に5台ほどバイクが止まっていた。朝には更に数台増えていたので、ライダー御用達になりつつあるのかも。

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チェックインしたときに晩ごはんのオススメを聞いたら近所の居酒屋を紹介された。そこは抑えにして、路面電車に乗ってはりまや橋を見に行って、その近くの飲食店を見たけどピンとこないので、オススメ居酒屋に行ってみることに。

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これがなかなか落ち着いた雰囲気で良い感じ。お酒を飲まないことを告げて、料理のオススメを聞くといくつか教えてくれたので、カツオのたたき、ウツボの唐揚げ、じゃこ天、とろろかけご飯、最後の締めにプリンを頂く。どれも美味しくお手頃価格なので良かった。そこの売りは地酒なので申し訳ないことをしたな。

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美味しい料理を食べながら、大学の研究室時代の先輩で高知出身の人がいた事を思い出した。破天荒で大酒飲みで旅行好きで、海外旅行から帰ってきたらコレラに感染していて病院に隔離されて、お見舞いに行ったことがあったな。沖縄料理をごちそうになって、98度の泡盛をなめさせられたなあ。卒業して大企業の研究所に配属になってもスグ退職して、アルバイトしながら世界を転々としているとウワサに聞いた。カナダのスキー場でバイトしてお金をためてニュージーランドに行って、バイトしてお金をためてバイクを買ってニュージーランド一周した、ところまで知っている。今はどうしているのだろうか、國久さん。

お遍路: 4日目

f:id:ydf:20211101070236j:plain少し早めに起きてGlobe Trotterに荷物を詰める。洗濯物が増えてきたので、今日の宿泊先ではコインランドリーに行くことになりそう。宿泊先のホテルにあったはず。というか、なんでこのホテルには何もないだろうか。自販機も無いし。

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荷造りしてバイクウエアを身に着けて準備完了。チェックアウトを済ませてバイクにGlobe Trotterを縛り付ける。今日の最初の行き先は朝ごはんが食べられるところ。コメダと吉牛があったので、ご飯が食べたいので吉牛にする。バイクで5分ほどで到着するするはずが大渋滞。徳島は渋滞多いねえ。それでも10分ほどで到着。先にガラの悪い感じの客が2名いたけど、やたらと消毒しているし、コロナ対策は万全という感じ。こう見ると横浜はコロナ対策が弛んでいるのかもしれない。納豆定食を頂いて出発。

今日のお遍路の最初は第13番の大日寺。昨日の焼山寺からの帰り道の近くにあったのだが、時間が無くて行かれなかった。駐車場が分からず少し迷ったが無事に到着。見ると、昨日焼山寺で見たバイクが止まっている。順番にまわるので同じコースだよね。その彼は気軽に他のお遍路さんに声をかけたりしてフレンドリーだ。見習ったほうが良いのか。ここから第14番の常楽寺、第15番の国分寺、第16番の観音寺、第17番の井戸寺は距離が近いので、11時ぐらいですべて回ってしまった。今日は良いペースだな。

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この調子で、と思っていたら、第18番の恩山寺がかなり離れていて1時間ぐらいかかった。途中で食事できる場所が色々とあったので、お昼ごはんを食べれば良かったのだが、そのまま恩山寺まで到着してしまう。次の第19番の立江寺までは細い道を行くだけでコンビニさえない。結局第20番の鶴林寺に途中のコンビニで昼ごはんを食べる。イートインスペースがあって良かった。しかし、その先に道の駅があってちょっと残念だったが、サラダが食べられたから良しとしよう。

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その道の駅あたりから鶴林寺までは舗装林道をかなり登る。例によって濡れているし苔が生えているし落ち葉も多い。ヘアピンの連続で勾配も厳しい。舗装林道は結構な距離があったが無事に鶴林寺へ到着。厳しい道程だけあって、雰囲気は最高。空気も良い感じ。

次に向かおうとしたら、ガソリン警告灯が点灯。スマホで近くのスタンドを探すと、さっきの道の駅の向かいが一番近い。第21番の太龍寺近辺には全く無し。しかも太龍寺はさっきの林道の途中で分岐するんだよねえ。ガス欠は避けたい。仕方ないので、今来た林道を下りきってガソリンを入れる。そして、また林道を登って途中で分岐して太龍寺へ。余計な時間を使ったなあ。

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太龍寺をナビで検索すると、昔からある駐車場に案内してくれる。この駐車場から太龍寺まで山を40分ほど登るらしい。フルフルのプロテクタと革ジャンで登れるわけがない。最近は道の駅から太龍寺までロープウェイが出ているので、間違えないように道の駅へナビをセットする。道の駅へは那珂川沿いを走る良い眺めの道なので、ちょっといい気分だ。「いい日旅立ち」をくちずさんだりして。

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道の駅へは15時過ぎに到着。次のロープウェイは15時20分なので、それに乗る。上手くすれば太龍寺発16時のロープウェイで戻ってこれるはず。そうすれば第22番の平等寺へ行けるかも。

ロープウェイはそこそこの料金はするが、中川と山を2つ超える壮大なコースで、かなり凄い風景が見える。スイス製らしく、たぶん、アルプスのロープウェイと同じかもしれないなあ。双眼鏡を持ってきて良かった。

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太龍寺は例によって長い長い階段があって、100段以上あったと思う。山の上のお寺はこれだからなあ。軽装なら良いけど、バイク重装備だから辛い。せめてエンジニアブーツは履き替えたい。予定通り16時のロープウェイに乗れたが、かなり疲れてしまって、第22番の平等寺は明朝にすることにした。頑張れば行けたと思うが、頑張る理由が無い。ここから阿南市のホテルへ直行。

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さっきの那珂川沿いの快走路を流していると、一般道なのにバンバンと抜かれている。加えて煽られるし。運転荒いよねえ。良い風景の中をのんびりと走りたいんだよなあ。

ホテルには17時過ぎに到着。バイクで来たことを伝えると、一つしか無い屋根付き駐車場を使わせてくれた。チェックインのときに夕食が食べられる場所を聞いたら、隣のレストランが昨日から営業再開したとのことで、そちらに予約して頂いた。ホテル内の説明で、自販機とコインランドリーがあることを教えてもらって、最後に「廊下の突き当りのドアは裏にあるスーパー銭湯にいけますから」と無料チケットをくれた。ありがとうございます。

レストランの予約時間までにコインランドリーに洗濯物を突っ込んで洗濯機を回す。洗剤は無いけど良いだろう。そして、スーパー銭湯を下見しようとドアをあけたら、いきなり裏口だった。そして遥か遠くの坂の上にスーパー銭湯が見える。あそこまで歩くのか?そしてあそこから歩いて戻ってくるのか。湯冷めしてしまうよ。スーパー銭湯は無しだなあ。

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レストランは値段は安く、メニューの種類も多い。若干、チェーン居酒屋の品揃え感があるが気にせず、シーザーサラダの大皿とボロネーゼを注文する。味はそこそこだが、まともな料理と野菜が食べられるのが嬉しい。食べ終わると洗濯が終わっているので、乾燥機に入れて近くのコンビニに行く。ゴルゴ13のコンビニ版がほしかったがなかった。ミネラルウォーターと乳製品を買い込んで戻る。乾燥機は終了していたので、畳んで部屋に持ち帰る。部屋のプラズマイオンクラスターでプロテクターやグローブなどを乾かす。明日もコインランドリーだなあ。余計な荷物になるけどファブリーズがほしいなあ。ミニボトルはあるのだろうか。

お遍路: 3日目

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天気予報どおりに朝から雨。結構降っている。6時ぐらいに目が覚めて、ホテルの窓から外を見るとしっかりと降っている。これは駄目だな。予報だと10時には止むらしいので、雨が止むまで待つことにする。TVのBSで昔懐かしい大河ドラマ「黄金の日々」をやっていたので見てしまう。これはドラマが面白いのではなく、戦国時代が面白いのだな。織田、羽柴、徳川のキャラ立ちが凄い。空が明るくなってきて、予想より早く雨が上がりそうだがまだ降っている。まだ時間が掛かりそうなので、スマホのOSをAndroid 12にupdateし始めた。これが意外と時間がかかって、updateが終わる前に雨が上がりそう。スマホは放置して、行く支度を始める。この後、雨は振らないだろうが、レインウエアの上着だけグレゴリーのポーチに押し込む。昨日は駐車場がすべて舗装されていたので、バイクスタンドの補強板やワイヤーロックも置いていく(後で後悔するのだが)。

updateが終わって、スマホの動作を確認して出発する。結局10:00過ぎになったので予報通りだな。今日は第4番の大日寺へ。昨日の金泉寺から6.5km離れている。途中で第5番の地蔵寺を通り越してその先にあるので、来た道を戻って地蔵寺へ。

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安楽寺十楽寺熊谷寺と畑のド真ん中にある法輪寺。駐車場が未舗装だったりして気を使ったが(スタンド板もってくれば良かった)ここまでは順調で、なんとかなるねえ、とか思っていた。

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しかし、第10番の切幡寺は厳しい。まずナビが示したルートは完全に舗装林道だけど苔むして車が走った形跡が無い。しかも急坂で条件最悪なんだけど、酷道を走りなれているからか、なんとなくクリアできてしまった。ここまでは良かったのだが、駐車場から本堂まで階段を333段登る必要があって行く前からめげる。先日最乗寺の奥の院でこりたあれかあ。完全に息が切れた状態でなんとか登りきった。凄いよねえ。スポーツドリンクを一気飲みしてなんとか復活。下りでふらつくことなく戻ってきた。いや、これは辛いねえ。

次の第11番の藤井寺までは12kmある。久しぶりにツーリング気分で走れるかと思ったが、ほとんど住宅街の細い道でめげる。藤井寺の駐車場は有料。初めてだな。バイクは100円だった。

今日の計画は藤井寺までだった。時間は15:30分。次の第12番の焼山寺まではナビの表示で32km。予想到着時刻が16:45。ギリギリかなあ。ルートは山越え。徳島のお遍路で焼山寺だけ離れた場所にあるので、可能なら今日のうちに行っておきたい。雨でスタートが遅れて計画通りなので、十分ななんだけど、行ってみることにする。

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ナビのルートは山道というか酷道以下の舗装林道。濡れているし、苔もあるし、落ち葉が堆積しているしで、路面はヌルヌル。ガードレールも無し。それでもヤビツ峠よりはマシかな。ここでヤビツの経験が役に立った。結局ナビの予想より15分早く到着。ほとんど人がいない。今日の最後なので、丁寧にお参りして、最後に納経所で御朱印を頂いた。標高が高いので紅葉が進んでいる。いい眺めだなあ。道はきついけど。

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今日は昨日泊まったホテルに戻る。結構な距離があったので、今日中に焼山寺に行けて良かった。明日から楽になるねえ。ホテルに戻る途中のファミレスで夕食を済ませた。この世で一番不味シーザーサラダを出す店だ。ちょっと残念だな。

ホテルに戻って、荷物を整理して、少し洗濯しよう。明日はチェックアウト。

お遍路: 2日目

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フェリーはほとんど揺れない。天候に恵まれてよかった。台風がそれて、怪しい雲をすべて巻き取ってくれたのかも。しかし、船内のベッドはエンジンの振動がずっと伝わってきて、あんまり快適ではない。あんまり眠れそうに無いなあ、やっぱり個室にすれば良かったなあ、と思いながらスグ寝てしまった。悪環境でも寝られるなあ。

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少し早めに目が覚めたので、日の出時間をしらべたらもうすぐだったので、展望フロアに上がろうと思ったら閉鎖されていた。夜間は閉鎖らしい。ロビーの窓から東の空を見ると少し明るくなっている。水平線は見えず、雲の層が重なっている。天気図を見ると台風から伸びた前線のようだ。それでも日の出時間には少しだけ太陽が見えた。

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体が冷えたのでもう一度お風呂に入る。明るくなった海を見ながら風呂に入れるのは貴重な体験だ。風呂から上がって、船内の自販機で朝食に冷凍おにぎりを買ってレンジで解凍する。意外と美味しいので良かった。フリーズドライの味噌汁も美味しい。

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下船時間は11時20分なので、10時過ぎから荷物をまとめ始めた。しかし船内アナウンスは無く、寝ている人も多い。どうしてかな?と思ったら下船時間を間違えていて、13時20分だった。時間があいてしまったので、展望フロアで紀伊半島を眺めたり、お遍路ガイドブックなど読んで過ごす。しばらしくして下船のアナウンスが。外を見ると徳島港の堤防も見える。ついに来たな。

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Globe Trotterを抱えて駐車フロアに階段で降りる。バイクに積載して支度していると、既に出発するバイクも。ゆっくり支度して、キックしてエンジン始動。船外に出る。良い天気。というか暑いぞ。南国なのか。タラップを降りて、一般道に出てスグにナビに目的を設定する。最初は霊山寺と隣接するお遍路グッズの店だ。

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予想外だったのは徳島の道路が渋滞していること。中心地の渋滞がはんぱない。昔の環八みたいだ。信号も妙に短いし、全く進まない。中心地をはずれれば流れているが、予想以上に霊山寺まで時間がかかった。

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駐車場にバイクを止めて、お遍路グッズの店でお遍路に必要なものを一通りかう。店員さんに色々と教えてもらい、なんとか揃った。白衣は袖なしにした。

この時点で既に15時。お腹が減ったので、隣の洋食屋でタチウオのフライを食べる。まともな食事は久しぶりなので美味しかった。やっぱりカップラーメンと冷凍食品ではしんどいねえ。

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食後は第一番の霊山寺へ。車道側に回って山門から入る。手順がわかってないので、グッズ店で頂いた巡礼ガイドを見ながら回る。お線香とろうそくは箱入りなので、開けるのに一苦労。そのうち開けそこねて、全部こぼしてしまいそう。ライターで火を付けるのだけど、風が吹いてなかなかつかない。何か対策が必要だな。お経の方はガイドブック通りに読み上げる。周囲を見ると、お経を上げている人がいない。皆さん、カジュアルにお寺に来ているのね。自分はストイックに来ているのでは無いんだけど、最初に真面目にお経を読んでしまったので、まあ、このままやれば良いかな。本堂と大師堂とで、同じようにお線香とろうそく、お経をあげて、だいたい20分ぐらい。最後に納経所で御朱印を書いて頂いて30分ぐらいかな。なんだか勝手が分からないまま終了してしまった。

第2番の極楽寺へバイクで移動するも、あっというまに到着。霊山寺から極楽寺まで1.2kmしかない。いちいちヘルメットやエアバッグを付けたり外したりする手間がかかるねえ。軽自動車で回るのが効率的かも。霊山寺でも思ったがお遍路の人が少ない。ガイドブックの写真だとたくさんの人が写っていたのだが。少ないほうが良いんだけどね。極楽寺も何事もなく終了して、2.7km先の金泉寺へ。到着したときに既に16時過ぎていた。今日はここまでだなあ。最初の予定では2つまわるだけだった。お経にも少しなれてきた。お坊さんのようにとうとうとはいかないが。終わったときに16:45。まあ良い時間だ。ホテルへ戻ろうと思ったら、車が2台すごいスピードで駐車場に入ってきた。これから納経所だけ行くのだろうか。大変だなあ。

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自分は急いで回る必要は無いので、のんびりと行けるとこまで行くつもり。

金泉寺から徳島市街に近いセンチュリープラザホテルに移動する。これが計算外で時間がかかった。徳島の市街地は大渋滞なのね。信号も短い気がするし、運転も荒い。車社会なんだろうなあ。

1時間かけてホテルまで移動。下調べ通りに雨に濡れないバイク置場があった。これは嬉しいねえ。既にバイクが2台とまっている。バイク優先でホテルを選択したのだろうか。

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ホテルで一休みしてから、市街地まで20分歩いて晩ごはんを食べに行く。間違っても「徳島料理」の店には行かない。その手の店は酒のんで大騒ぎなので。市街地の少し外れに小さな洋食屋があったので入ってみる。結構しっかりとした料理を出す店のようで、魚料理と肉料理の両方があるコースを注文してみた。非常に丁寧に料理されていてとても美味しい。しかし、料理の量がはんぱなく多い。ちょっと苦しいかも、と思いながらもデザートまで完食してしまった。これは美味しい。席もあっという間に満席になったので評判も良いのだろう。

散歩しながらホテルに戻る。軽く洗濯して干して今日はおしまい。

お遍路1日目

午前中は朝一番で常務プレゼンがあったので出社する。今日からお遍路に出発するので在宅勤務にしたかったが仕方ない。早めに出社してプレゼンはテキトーに終了。後始末は後任のグループ長に任せよう。午前中はお遍路から戻ったら直ぐに提出が必要な資料のやっつけ仕事をこなして12時に退社。上長や関係者に来週1週間おやすみすることを改めて伝えた。後は皆さん、よろしくお願いします。

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途中でお昼ごはんを食べて、帰宅後から本格的に支度する。双眼鏡を持っていくか悩んだが、せっかく船に乗るのだから持っていくことにした。折りたたみ傘を小さいにしたら、グレゴリーのポーチに入ってしまったので。Globe Trotter Air Cabinに荷物も収まった。Globe TrotterをSR400に積むのにキャリアにゴムシートを敷いてバンジーコードで縛る。不安なのでバンジーコードを追加した。色々とやっているうちに16時を過ぎた。ワイフと実母に挨拶して出発。

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自宅から東九フェリーのターミナルがあるお台場まで首都高を走るが、月末の金曜日だからか大井のあたりから大渋滞にハマる。予定では暗くなる前に到着したかったが、結局1時間半以上かかって6時過ぎに到着。既にバイクが数台とまっている。バイクを降りて、ターミナルビルの2階で受付を済ます。フェリーを見るとトレーラーが出入りしている。出入り?後でわかったが、トレーラーの荷台だけフェリーに乗せて、引っ張る先頭車両はフェリーに乗らない。効率的だな。

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直ぐにバイクの乗船指示が出たのでバイクに戻る。北九州まで行くバイクと、自分を含めた徳島で降りるバイクと別々の指示が出ている。バイクに大きく「徳島」と書かれた紙を貼ってからキックしてエンジン始動。前走バイクに続いて乗船する。置き場は傾いているという噂があったが、久里浜金谷フェリーより置きやすい。ほぼフラットだな。バイクを止めてGlobe Trotterをおろす。周囲を見ると旅慣れた感じのライダーが多い気がして、ちょっと圧倒されそうになるけど、良く見ると人見知りっぽい人が多くて安心する。

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船室は個室ではなくカプセルホテルのような2段式のベッドのようなもの。定員半分にしているし、旅行シーズンでもないので、数名が同じ部屋という感じ。全員が上のスペースだったので、上がり階段を荷物置き場にした。寝るスペースはシングルベッド程度。狭い場所はにがてではないので圧迫感は無いが、数千円払って個室にすればよかった。やっぱり落ち着かない。

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出航まで時間は少し時間がある。今のうちにお腹が減ったので、船内の自販機でカップラーメンを買って食べる。食べたら海が見える大浴場でお風呂。出航して海を見ながらと思ったが、夜中で何も見えないからい、出向前に入っても同じだ。風呂から出てしばらくすると出航。すぐに東京湾ゲートブリッジの下を通過するので、最上階の展望フロアに行ってみる。ゲートブリッジは走っても何もわからないが、下からみるとカッコいい。船尾の方向に東京の夜景が見える。ここからしばらく都心を離れる。

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実は、1週間も一人で出かけるのは初めて。いつも友人やワイフや娘さんと一緒だったからな。なので若干緊張している。これも良い経験になるだろう。