文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

銀座のスーツ専門店で思うこと

某百貨店でパターンオーダーしたスーツが仕上がったと連絡があったが、未だに取りに行ってない。もう少し気分が落ち着いてからにしようと思う。そんな内容をTWEETしたら某Fashion Designerの人からFollowを頂いて、少しMessageをやりとりさせて頂いた。そのやり取りの中で、銀座の某スーツ専門店をご紹介頂いた。生地は豊富らしいので、今日の午後に行ってみた。

銀座に複数店舗があるようだが、そのうちの一つに入ってみた。お客さんが結構入っていて、ちょっと賑わっている感じ。しかも年齢層が若い。20代だろうか。そして、ほどんどのお客さんが奥様?彼女?を連れているのに気がついた。場所柄だろうか。頻繁にお客さんが入ってくるので、流行っている店なんだろう。

店員さんが近づいてきて「今日はオーダーされますか?お客様が沢山いて、スタッフの手が埋まっております、待ち時間は2時間ほど」とのこと。「いや、今日は生地だけ見せてください」と伝えて放置していただき、色々と観察してみた。

棚に積まれている生地(芯に巻きつけてなくて、畳んで積んである)を眺めたり、生地サンプルを勝手に見させていただいた。この店は低価格のスーツが売りのようで、来ているお客さんも低価格スーツがターゲットの様子。たぶん低価格スーツ用生地が棚に畳んで積んであるのだろう。生地サンプルはイタリア製、英国製、MIYUKIだったりするので、価格は百貨店同様で15万円台から20万円ぐらい。

隣で店員さんが別のお客さんの対応をしていて「採寸しますので」と言って、お客さんにシャツを脱いでもらってTシャツ姿で採寸していた。が、あっという間に採寸完了。え?いつの間に採寸したの?ちょっとビックリした。これでスーツを作るのだから、そそれほど調整は効かないのだろうな。色々とお願いすれば調整可能かもしれないが、この様子では期待薄い。スーツ完成まで1ヶ月半とのことなので、百貨店と比べると長めかも。たぶん海外で縫うのだろう。

そして、何より気になったのが、店員さんが若い。若いのは良くも悪くもないのだが、着ているスーツが似合ってない。正直に言うと、スーツがカッコ悪いのだ。贔屓目に見ても、キャバクラの呼び込みにしか見えない。店員さんが全員チャラいものスーツが似合わない原因の一つだろう。

いろいろなファッションブランドの店に行くが、店員はそのブランドを身にまとって、そのブランドの良さを表現する存在だと思っている。事実、そういうブランドがほとんどだろう。社割りで自腹で買う店員さんは経済的に大変だろうけど、自分はそういう店員さんを見ていると非常に勉強になる。あぁ、こうやって着こなすのだなあ、と。

でも、このスーツ専門店はちょっとそういう雰囲気では無さそうだ。そういうことを気にしない人、スーツにあんまり思い入れのない人、安く良いスーツが手に入れば良い人、などの人にはこのスーツ専門店をオススメする。スーツが好きな人、ファッションにコダワリのある人には、このスーツ専門店はオススメしたくないなあ。紹介してくれたFashion Designerの人には大変申し訳無いけど、自分はこの店ではオーダーしないことにした。