文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

原田真二&クライシスのCD

時々思い出したように、定期的に聞きたくなるCDというのがある。そういうCDはたいてい古い作品で、発売当時はアナログ盤のみ。アナログ盤を買っているか、レンタルレコード屋で借りてカセットテープに録音して持っていた。今はアナログ盤もカセットテープも再生デバイスを持ってないし、そもそもアナログ盤自体、カセットテープ自体も紛失していたりする。CDで再発されていれば見つけた時に買っているが、古い作品でマイナーだったりすると、現在は中古CDも入手できないこともある。元値より高くなっていることが多いかな。

そんな定期的に聞きたくなる作品が、原田真二&クライシスの3rd Album "HUMAN CRISIS"と4th album "ENTRANCE"。ともにポリドール・レコード時代の2作だ。

前作の1stと2ndは超ヒット曲の "キャンディ"、"てぃーんずぶるーす"、"シャドウボクサー"の頃の作品なので、再発されるし多々あるベスト盤にも収録されている。この後の作品の5th "Save Our Soul"と6th album "Modern Vision"は評価が高いので再発されているし、Spotify等でも聴ける。これら(1st/2nd/5th/6th)はフォーライフレコードから出ている。

この3rd / 4th Albumはバンド・サウンドでコンセプト・アルバムっぽい作りになっているので、シングルカットもされてない。Entranceに収録されている"She Became Cold"はシングルで出ているが、アルバム収録版とは異なるバージョンだし。アルバム通して聴くこと前提というか、通しで聴くと良さが分かる作品だったりする。

例えばHUMAN CRISISの#1 Cosmic Colorから#2 Brand new ageへのつながり、#5 Be Coolのエンディングに鳴る目覚まし時計の音が急に大きくなって#6 Wise Wayへつながったりとか、Entranceだと#2 Close Your Eyes and Cryから#3 Any Wayへのつながり、#9 Let's Have A Dinnerの最後の子供の声と#10 Unnatural Highのギターリフのギャップとか。

この2作でギターを弾いているのは、クライシスのメンバーではない北島健二。この人のギターが好きなんだよねえ。日本人でハードロック(ヘビーメタルでなく)を弾かせたら最高のギタリストの一人。ここでも弾きまくっているのが嬉しい。

中古を元値より高く買うのは好きではないんだが、この2作は高値の中古を買ってしまった。改めて聴くと、当然だが良い。テープで聴いていた時も良かったが、CDで聴くのも良い。まあでも売れなかっただろうなあ。オタクっぽいんだよねえ、曲もサウンドも。そこが最高に良いんだけどな。