文書生活 : TEXT LIFE

文書のある生活

GWはヒキコモリ〜有り物の機材でマンガを電子化〜

今年のGWは自室にヒキコモリで終わる予定だったが、実母、ワイフ、娘の三連コンボで横浜に買い物に連れ出された。実態はお財布&荷物持ち&運転手。帰りのFIAT500号のトランクが買い物袋で満タン。私の財布は空っぽ。ちなみに自分の買い物はゼロ。泣ける。沖縄時間で沖縄料理を食べられたのが唯一の救いだった。その薄暗い店内から急に声をかけられたので、振り向くとそこには写真部重鎮A氏とご家族が!横浜の美味しいお店として、沖縄時間をご紹介したのだが、気に入って頂けたご様子。お役に立てて嬉しい限り。


さて、GWはヒキコモリで、何をしていたかといえば、録り溜めたTRICK2と3の全話+劇場版1と2の長時間連続鑑賞会を行ったりしていたんだが、メインは書籍の電子化をしていた。具体的には自室に大量にあるマンガ本をスキャンしてPDF化していたのだ。


最近、ネットネタで本を裁断してScanSnapでPDF化(書籍の電子化)する記事がチラホラみかけるようになった。スタパ斎藤氏も積極的に活動されていたご様子。やり方やコツなどはググって頂ければワンサカ出てくるので、そちらを参照して頂ければ良いと思う。


書籍の電子化の記事に書かれている方法を私なりに要約すると、①ちょっと大きめの裁断機で書籍の背部分を裁断してページをバラバラに、②富士通のScanSnap S1500で高解像度のカラーJPEGでスキャンする、という感じである。


①の大きめの裁断機は\10,000前後と思われ、②のS1500は価格.comで\40,000弱。新たに揃えるとちょっとした出費になるが、すでに自宅には[1]安っぽいペーパーカッター(裁断機とは呼べない)、[2]富士通ScanSnap S300、があったりする。新たに投資してすぐに使わなくなるのでは勿体無いので、今回はこの機材でどこまで書籍が電子化できるのかトライしてみた。対象となる書籍はマンガ、しかも自宅に何故か2冊あるマンガや、捨てたくは無いけどほとんど読まないマンガを裁断〜電子化してみた。


[ASIN:B000XPX8GU:detail]


[1]のペーパーカッターは上記みたいな感じので、コピー用紙なら10枚までカットできる。まずはマンガ本を10ページずつに分割する。カバーを外して、厚紙の表紙〜背表紙〜裏表紙を手でベリベリと剥がす。次にカッターナイフで10枚ずつに分割する。この時点で背表紙の糊が残っているので、10枚がバラバラにはならない。


10枚ずつのかたまりを、ペーパーカッターにセットして、背表紙の糊部分をカットする。この時に糊部分ぎりぎりだと糊が残ってページがバラバラにならず、スキャンが失敗するし、反対にカットし過ぎると、マンガの絵が切れてしまうので、ソコソコの位置でカットするのが難しい。あと、根拠は無いけど、すべてのページは同じ大きさの方が良さそうな気がする。


FUJITSU ScanSnap S300 FI-S300-P

FUJITSU ScanSnap S300 FI-S300-P


バラバラになった10枚をScanSnap S300にセットして両面同時読み込み、解像度300dpi、フルカラーJPEG(圧縮率は下から2番目)、ページ縦横自動補正、自動白紙除去、フォーマットはPDFでスキャンする。S300はマンガ本だと10ページが限界のようで、10枚より多いと重送(2〜3枚重ねてスキャンされる)が起きやすい。


上記の設定は試行錯誤の末に決めた。最初は白黒2値、解像度600dpiも試したが、PCなどの液晶画面で読むならば、上記設定ぐらいで良さそうな雰囲気。ちなみに閲覧端末はiPadを想定している。


10枚ずつスキャンすると、スキャン後のPDFは20ページになる。仮に重送が起きていた場合には20ページ未満になるので、必ず毎回10枚ずつスキャンした。マンガ本1冊は100枚程度のものが多かったので、10枚分割〜背表紙糊裁断〜スキャンの作業を10回行うことになる。スキャン中に分割〜裁断はできるので、今回の機材とやり方だと所要時間は1冊当り20分程度だった。


それから、スキャン後にページの縦横を補正する必要がある。ScanSnapには自動縦横回転機能があり、文字が多いページだとだいたい縦横回転が正しく行われるが、文字の少ないページはほぼ失敗する。


今回のように、ペーパーカッターの容量(一度に裁断できる枚数)と、スキャナの容量(一度にセットできる枚数)が同じぐらいだと、作業量は多いが、作業自体は流れているので、まあ許容できるかも。これを効率化するならば、まずはペーパーカッターの容量を上げるのが良さそう。というのも、重送が皆無ではないので、結構注意が必要になる。特に古いマンガ本は重送が多かったような気がする。なので、こまめにスキャナをチェックするならば、一度にスキャンする枚数が多くても、あんまり作業効率は上がらなそう。もちろん、良いスキャナ(例えばS1500)は重送が少ないのかもしれないので、こんな心配は無用なのかも。また良いスキャナはスキャン速度も速いし。


ペーパーカッターでの作業は神経も使う。力も使ったりするし、刃物(カッターナイフ)も扱う。なので、この辺の作業を効率化した方が安全性も上がるし、気楽に作業できるんじゃないかなと思う。


今回のGWヒキコモリで30冊ほどマンガを電子化してみた。電子化されたマンガ、意外と画面で読みやすい。文書だけの書籍は電子化されてもチョット読みにくさもあるんだけど、マンガだとそれが無い。電子化されたマンガには違和感が少ないと思う。もしかしたら、iPadなどのプレートPCが普及したら、マンガも一気に電子化されるかもね。ただ、難点は見開きページが分割されてしまうこと。4コママンガだと問題無いだろう。


かつて、MP3フォーマットが普及し始めた頃に、手作業でCDをリッピングしてMP3にエンコード作業して、手打ちでMP3tagを入力していた頃を思い出した。あの当時もCD1枚で30分ぐらいかかっていたような気がする。マンガの電子化は、その頃と同じニオイがする。